中国不動産バブルがついに崩壊?
From 江崎孝彦
日本ではあまり報道されませんが、
今、中国に不穏な空気が流れています。
今年6月末に米NASDAQ市場に中国DIDIが上場後、
わずか2日で中国当局の規制対象となり、アプリの
ダウンロードが廃止され…
これにより年内に予定されていた中国の
大型上場が軒並み延期となり、、、
習近平が「共同富裕」を言い出し、アリババ等の
巨大企業に寄付という名の資金収奪が行われています。
そして、最もヤバいのが中国の不動産市場…
恒大集団という中国最大手のディベロッパーの1社が、
今、デフォルト危機に瀕しています。
(それ以外にも洪水の多かった中国河南省の
大手不動産会社もデフォルト危機にあります。)
中国に関して言えば、日本では間違った報道も多く、
私の知る限り2015年くらいからずーっと
ヤバいヤバい!と言われながら「何も起きていない、、、」
というのが実態でしたが、今回は本当にヤバそうです。
(狼少年は皆そういうかも知れませんが… ^^;)
理由は色々とあるのですが、トランプ政権時代に、
中国没落のトレンド(大きなうねり)を作り出した事から
始まっているでしょう。
2018年夏頃から本格的に米中貿易戦争が始まり、、
これにより世界中で脱中国のトレンドができました。
そしてファーウェイ、ZTE等の中国の核心的利益と
言われている分野に対しても米市場から締め出し、、、
中国企業の多くをエンティティリスト(要するに
ブラックリスト)に入れ、、それらの企業には、
米国に留まらず世界中の部品等の供給をストップさせたり、、
ウイグル自治区の強制収容場等、人権弾圧に対して
ジェノサイド認定をした事によって世界の米同盟国に
よる共同包囲網を強いる、、といった事もしています。
要するに中国に対する締め付けがこの2〜3年の間に
一気に世界規模で急拡大しているわけです。
(今も、その流れは継続中です。)
そして、そういった世界の締め付けが無くても
不動産業界等、前々からヤバいと言われていた業界
が多数あり、、、
コロナの影響、洪水の影響等も重なって、、
本当にヤバいというところまで来ているようです。
さらに3大投資家の1人ジョージ・ソロスが、
中国企業を米国のETFに組み入れるのを禁止すべきだ、、
といった事を言い出したりもしていて、
もし、今後、米投資ファンド等が中国企業を
ファンドに組み込むのが禁止されたら、、
相当なダメージを受ける事になります。
米国はバイデン政権は親中ですが、
議会が反中のため、下手したら(上手くいけば?)
米投資ファンド等が中国企業をファンドに組み込む
のが禁止される可能性もあります。
更にいうと韓国も今、デフォルト危機に
陥っているようです。
理由は、コロナ等による財政出動、
経済低迷等もありますが、未来の見えない
韓国経済に対して、今、未曾有の投機ブーム
だそうで、借金してビットコイン等に
投資しているそうです。
(今、ビットコイン価格が下落すれば、
韓国経済が傾くのかも知れない…)
そんな感じで中国、韓国がかなり悪い状況に
あるのですが、、、
今、注目すべきは、
中国最大手のディベロッパーの恒大集団です。
もし、ここがデフォルトすれば、
それは数十兆円規模の負債、、
関連会社等合わせれば、数十万人規模の失業…
不動産を購入し、まだ引き渡しされていない個人、団体…
恒大集団に貸し付けていた銀行や地方政府…
さらにはアジア各国にも、かなり大きな悪影響が出るようです。
すでに恒大集団が発行した一部の金融商品は
破綻していて、社員をはじめとした債券購入者達が
殺到する等、最初のドミノが倒れ始めているようです。
もはや政府の資金援助なしに破綻を免れる事の
できない恒大集団を財政逼迫状態にあり、アリババ等から
寄付?をもらうまでになってしまっている中国政府が助けるのか?
注目が必要です。
もし、中共政府が「助けない…」となれば、
年内にも「Xデー」(不動産市場の崩壊のドミノ)
が到来するかも知れません。
日本企業は中国マーケットを成長戦略にするために
かなり中国に投資している企業が多いため、(ユニクロ等)
相当ダメージを受けると思われれるので注意が必要です。
そして、米国株は、、、というと、
やはり中国市場に傾倒している企業はそれなりに
大きなダメージを受ける可能性があります。
恒大集団を巡って今後がどういう展開になるか?
引き続き注目していきましょう。
また進展があれば、お知らせしますね。
江崎孝彦