PALM BEACH RESEARCH GROUP

投資の基準はリターンだけ?

From 江崎孝彦

どんな投資サービスに参加するか?

あるいは、どんな株に投資するか?

その基準は、どれだけリターンが得られるか
それ次第であり、判断基準は唯一それだけ…

もし、あなたがそう思っているとしたら、
あなたは長期に渡って資産を安定的に形成
していくのは難しいかも知れない。

なぜなら、これは時代によって
変化していく価値観ではあるが、、、

現代における世界経済は「儲かるかどうか」が
唯一の判断基準という“市場第一主義”では
無くなってきているから。

世界は今、欧米を中心にかなり豊かになってきている。
(もちろん、そうでない地域もありますが)

人は豊かになっていくとどうなるか?
というと、価値観が多様化してくる。

人権とか、環境とか、社会的意義とか、
そういった事が投資をする時の重要な指標に
加わるようになってくる。

価値観が多様化するだけじゃなく、、

「儲かれば何をやっても良い…」

という価値観でいると、人々が離れ、
淘汰される対象になる事もあるのだ。

例えば、ユニクロ(ファーストリテイリング)の
柳井会長は今年の4月に、中国のウイグル地区の
強制労働等、人権に関する問題について、、

政治的な問題であり
「我々は政治的には中立な立場でやっていきたい!」

と発言してしまった。

「人権問題」を政治的と発言した事によって、
世界中から怒りと非難を浴びる事になった。

それだけでなくて、、、

米国からはウイグル地区で生産された綿花を
利用している疑いのあるTシャツの販売を制限された。

ユニクロの綿シャツ輸入差し止め解除要請を米税関が拒否
https://shikiho.jp/news/0/429381

米国土安全保障省の10日付の資料によると、中国の新疆
生産建設兵団が生産した綿や綿製品の輸入を禁止する
違反商品保留命令に違反したとして、当局は1月5日、
ロサンゼルスのロングビーチ港でユニクロによる
男性用の綿シャツ輸入を差し止めた。

(会社四季報オンラインより引用)

株価も下落し続けている…


(Google Finance 6/23より引用)

ウイグル人権問題について詳しい人なら、
それまでユニクロのファンだった人でも、

「もう2度とユニクロで買い物はしない!」

そう誓った人は沢山いるだろう。

私もそうだし、私の周りにも
何人もそういう人がいる。

残念な事だし、日本人として恥ずかしい事だが、
そういう企業はユニクロ以外にも、無印良品や
アシックス等、日本の大手企業の中には沢山ある。

香港の一国二制度を破り、、

ウイグル人女性に強制的に避妊手術を
受けさせる等のジェノサイドを行い、、、

尖閣諸島を奪おうとしてきたり、、

南シナ海に不当に、人口島をいくつも作り、
軍事拠点化する等、、

むちゃくちゃしまくる中国だよりの
日本企業は多い…

しかし、そういった中国依存の日本企業は
今後、苦しい展開に立たされるだろう…

先日開催されたG7会合は、、

先進各国による中国包囲網がメインテーマであり、
中国を包括的に追い込んでいく事が話し合われていたからだ。

儲かれば何でもいい…

昔は、そういう価値観の時代もあったかも
知れないが、今の時代は決してそうではない…

どういう事をしている企業なのか?

社会発展に貢献する企業かそうではない企業か…

人々に喜びを与えている企業か、そうでない企業か、、、

株主を大事にしている企業か、そうでない企業か、、

こういった事がとても重視される
時代になってきているのだ。

これは、儲かれば何でもいい!
という金の亡者達にとっては、、、
それまでの判断基準が通用しなくなるので、
ネガティブ要素にはなるが、

多くの良識的な人にとって極めて
プラスの材料とも言える。

良識的な感覚で、この企業は人々に
幸せを提供している企業だ!と思う企業なら、、、

(同じように思う人が他にも大勢いるため)
上昇しやすい銘柄である可能性が高いからだ。

もちろんその企業の財務状況がどうか等、
他の要素も絡んでは来るため、ビジョンだけが
素晴らしくても駄目なのは言うまでもないが、、

(人々に喜びを提供する)上がるべき株は上がる

極めて当たり前のロジックが機能しやすい時代に
なってきているのだ。

大富豪の投資術の中心的な存在である
レガシー企業は、まさに、世界中の人々に
喜びを提供し続けてきた企業であり、、、

今後もずーーーーっと、喜びを提供し続ける
であろう事が予想される企業ばかりを選定している。

大富豪マークフォードの中心的なポートフォリオである。

マークフォードにならってあなたの投資ポートフォリオ
の中心に据え置く事をオススメする。

よい投資を!

江崎孝彦

PS
「儲かれば何でもいい!」という価値観から、
人権、環境や社会的意義、人々の喜びを重視する価値観へと
シフトする投資家の数が増えれば増える程、、、

モラルの低い儲け主義の企業が淘汰され、、
良い企業が増える良い世の中になっていく。

ぜひ、そういう価値観を大事に投資していこう!

著者