以前からこの報告書を読んでいる方は、年間収益率が8~12%の手軽で安全な商品を提供することが、レガシー・ポートフォリオの目標であることをご存じだろう。
私たちは、市場に何が起こっても価値の上がり続ける銘柄を探している。

こうした株式を保有すれば、投資家は配当金を再投資して永続的な富の「レガシー」を築くことができる。

「大事なことはどれだけのお金を稼ぐかではなく、どれだけのお金を維持し、 そこからどれだけの利益を確保し、そのサイクルをどれだけ長く維持できるかだ」


―ロバート・キヨサキ



「レガシー」にふさわしい特質を持つ企業はごくまれだ。

だからこそ私たちはめったに新しい銘柄を追加しない。

その企業は市場での支配的立場を保ち、高い利益率を維持する力があり、株主に対する利益還元の実績がなければならない。

そのため、ハイテク関連株は以前ポートフォリオから「締め出されて」いた。
ほとんどのハイテク企業が厳しい競争にさらされているのを見てもらいたい。

どんな製品を考案しても、多くは数カ月以内にまねされる。

そのため、一つのハイテク企業が長期にわたって支配的立場を維持することは不可能に近い。
同様に、最新技術を持っていたとしても、多くのハイテク企業は利益を出せるようになるまでに何年もかかる。

その結果、株主への利益還元のために配当金を出したり自社株買いをおこなうこともできないのだ。
しかし、過去10年の間に新しいタイプの企業が生まれた。
作家であり、起業家であり、証券アナリストでもあるデビッド・アイフリッグ博士が「デジタル・ユーティリティー(公共事業をおこなうデジタル企業)」と呼ぶ会社だ。
アイフリッグ博士はこれを次のように説明している。
私が「デジタル」ユーティリティーと呼んでいるこれらの新しい会社は、テレコミュニケーションのサービスとインフラを供給する。

無線通信サービス、半導体、ソフトウェア、データストレージ、ブロードバンド接続を提供する会社のことだ。
これらの会社はもう急成長期にはないため、多くの投資家が投資をやめている。

しかし、こうした会社は業界での支配的立場を保っており、そのおかげで安定したキャッシュフローを作り出すことができる

(出典元:http://thecrux.com/doc-eifrig-one-of-the-greatest-investment-ideas-ive-ever-discovered/)。

あなたがコンピューターを使うたびにこれらの会社が利益を受けるとアイフリッグ博士は説明している。誰かが照明のスイッチを入れる度に、電力会社のような従来の公益事業体が少しずつ利益を得るのと同じだ。
しかし、デジタル・ユーティリティーは従来の公益事業体よりも有利である。
自社製品・サービスを世界中で販売できるからだ。